@article{oai:iidawjc.repo.nii.ac.jp:00000148, author = {宮下, 和男}, journal = {飯田女子短期大学紀要, Bulletin of Iida Women's Junior College}, month = {May}, note = {application/pdf, 長野県出身の児童文学者椋鳩十は,主として野生動物を主人公とした作品を書いているが,詩から始まり,山窩小説,児童文学,随筆,大衆小説,民話と,あらゆるジャンルの文学を手がけている大作家である.  1929年(昭和4),椋は久保田彦保の名で,仲間とともに詩誌『リアン』を発行しているが,その第一輯に「のんせんすの芸術」という評論を書いている.これはシュールレアリスム(超現実主義)によるもので,これが椋鳩十文学の原点となっている.『リアン』に載っている彦保の詩や小説は,奇想天外なもので,現実の世界に住むわれわれには分からないが,これを原点とした椋鳩十の文学は,現実とは異色なものとなっていて,そこに面白さが見られる.山窩小説における野性味や児童文学に見られる逆転劇の感動,さらに大衆小説や民話の特異性こそが椋文学の魅力なのである.  しかし,シュールレアリスムを根底とする椋文学は,物語としての面白さはあるが,科学的に見て納得できない点も見られる.}, pages = {211--235}, title = {椋鳩十文学の原点とその展開}, volume = {33}, year = {2016} }